【在留資格(ビザ)で読み解く】なぜ日本にはインドカレー屋が多いのか?― 行政書士が制度と実例から分かりやすく解説 ―

街を歩いていると、
「こんなところにもインドカレー屋がある」
と感じたことはありませんか?
特に東京都内では、住宅街や駅前、商店街など、さまざまな場所で
インド・ネパール系のカレー店を見かけます。
では、なぜ日本にはこれほどまでにインドカレー屋が多いのでしょうか。
実はその背景には、
日本の「在留資格(ビザ)」制度が大きく関係しています。
本記事では、
- 在留資格(ビザ)とは何か
- なぜインドカレー屋が増えたのか
- どの在留資格が使われているのか
- 日本人経営との違い
- 東京都墨田区に住んでいる方の実例
を交えながら、法律初心者の方にも分かるように丁寧に解説します。
そもそも「在留資格(ビザ)」とは?【専門用語の補足】
在留資格の基本
**在留資格(ざいりゅうしかく)**とは、
外国人が日本に滞在するために必要な
**「活動内容に応じた資格」**のことです。
※一般に「ビザ」と呼ばれますが、
法律上は「在留資格」が正確な表現です。
在留資格の特徴
- 何をしてよいかが細かく決まっている
- 資格外の活動は原則禁止
- 違反すると不許可・退去強制の可能性あり
➡ 「どんな仕事をしてよいか」が最重要ポイントです。
日本にインドカレー屋が多い理由【結論】
結論から言うと、日本にインドカレー屋が多い理由は、
✅ 料理人向けの在留資格が制度的に整っているから
です。
特に重要なのが、
**「技能」**という在留資格です。
「技能」ビザとは?【専門用語の補足】
技能ビザの概要
技能とは、
外国で培った熟練した技能を活かして働くための在留資格です。
その代表例が、
- 外国料理の調理師
- パイロット
- 宝石加工職人
などです。
外国料理調理師の場合
外国料理分野では、
- インド料理
- ネパール料理
- タイ料理
- 中華料理
などが該当します。
技能ビザの要件(料理人)
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 実務経験 | 原則10年以上(※国によって緩和あり) |
| 業務内容 | 母国料理の調理 |
| 雇用先 | 日本国内の飲食店 |
| 日本語能力 | 不問(実務上は必要) |
➡ 「本場の料理人」を想定した制度です。
なぜ「インド・ネパール料理」なのか?
他の飲食業との違い
例えば、
- 居酒屋
- ラーメン店
- カフェ
これらの業態では、
外国人が技能ビザで働くのは原則不可です。
理由は、
❌ 「日本独自の料理」
❌ 「専門技能と認められにくい」
ためです。
インド料理は「外国料理」として明確
一方で、インド料理は、
- スパイス調合
- タンドール釜
- 本場の調理技術
など、
外国で習得した技能が必要と評価されやすいのです。
【図解】なぜインドカレー屋は開業しやすい?
技能ビザが使える
↓
外国人料理人を雇える
↓
人材確保がしやすい
↓
インドカレー屋が増える
経営者は誰?【よくある誤解】
「インド人が経営している」は誤解?
実務上、
- 経営者:日本人 or 永住者
- 料理人:技能ビザの外国人
というケースも非常に多いです。
経営に使われる在留資格
| 立場 | 在留資格 |
|---|---|
| 経営者 | 経営・管理 |
| 料理人 | 技能 |
| ホールスタッフ | 留学・家族滞在など(制限あり) |
【専門用語】経営・管理ビザとは?
経営・管理とは、
日本で事業を経営・管理するための在留資格です。
要件には、
- 事務所の確保
- 資本金500万円以上(原則)
- 事業計画の合理性
などが求められます。
【実例】東京都墨田区に住んでいる方のケース
ケース:墨田区でインドカレー屋を開業したAさん
墨田区在住のAさん(日本人)は、
知人の紹介でネパール人シェフと出会いました。
Aさんは、
- 経営:自分が担当
- 調理:技能ビザのシェフ
という形で、
インド・ネパール料理店を開業しました。
ポイント
- 技能ビザの要件確認
- 雇用契約内容の整理
- 在留資格と業務内容の一致
これらを事前に整えたことで、
スムーズに許可が下りました。
なぜコンビニや居酒屋では同じように増えない?
理由は明確です。
❌ 技能ビザが使えない
❌ 単純労働と判断されやすい
在留資格制度は、
人手不足対策ではなく、技能活用が目的です。
よくある質問(Q&A)
Q1:インドカレー屋なら誰でも雇える?
➡ いいえ。
技能ビザの要件を満たした料理人のみです。
Q2:日本語が話せなくても大丈夫?
➡ ビザ上は可能ですが、
営業上は最低限の日本語能力が必要です。
Q3:ネパール人でもインド料理はOK?
➡ 実務上は問題ありません。
調理経験と実態が重視されます。
行政書士が関与する重要性
在留資格の申請は、
- 書類の整合性
- 業務内容の説明
- 実態との一致
が非常に厳しく見られます。
少しのズレで、
❌ 不許可
❌ 更新不可
となるケースも少なくありません。
まとめ|インドカレー屋が多いのは「制度の結果」
本記事の要点
- 在留資格は活動内容ごとに厳格
- インド料理は技能ビザと相性が良い
- 経営と調理は別の資格で行われることが多い
- 制度を正しく理解すれば合法的に開業可能
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