「風営法改正(2025年)」ホストクラブの看板が規制されたのはなぜ?

2025年の風営法改正により、ホストクラブの看板やホームページ、SNS広告などの規制が強化されました。「No.1」「億プレイヤー」などの表現はなぜ規制されたのでしょうか。本記事では改正の背景や禁止される広告、店舗が取るべき対応について行政書士が分かりやすく解説します。

目次

「風営法改正(2025年)」ホストクラブの看板が規制されたのはなぜ?改正内容と禁止される広告を行政書士が分かりやすく解説

2025年6月28日に施行された改正風営法により、ホストクラブなどの接待飲食営業を対象とした広告規制が大幅に強化されました。

改正後は歌舞伎町をはじめ全国各地で、「No.1」「億プレイヤー」「年間売上〇億円」などの看板が撤去されたり、表示内容が変更されたりする店舗が増えています。

「なぜ看板まで規制されるようになったの?」
「どんな広告が違法になるの?」
「ホームページやSNSも対象なの?」

このような疑問を持つ店舗経営者や関係者の方も多いでしょう。

今回の改正は、単なるデザイン規制ではありません。悪質なホストクラブ営業を防止し、利用者を保護することを目的として広告のあり方そのものが見直されました。

この記事では、2025年改正の背景や禁止される広告表現、店舗が今後注意すべきポイントについて行政書士が分かりやすく解説します。

なぜ風営法が改正されたのか

近年、ホストクラブを巡ってさまざまな社会問題が報道されるようになりました。

特に問題視されたのは、

・恋愛感情を利用した営業(いわゆる色恋営業)

・高額な飲食代の請求

・売掛金による多額の借金

・借金返済のために売春や性風俗店勤務を余儀なくされるケース

・ホスト同士の過度な売上競争

などです。

警察庁では、このような営業実態が利用者に深刻な被害を与えていることから、営業方法だけでなく広告についても規制する必要があると判断しました。

その結果、2025年の風営法改正では広告宣伝に関する規制が新たに盛り込まれました。

改正によって禁止される広告とは

今回の改正では、店舗の営業を過度にあおる広告や、お客様に高額な飲食を促すおそれのある広告が規制対象となりました。

広告規制は店舗の看板だけではありません。

ホームページやSNS、店内ポスターなど、お客様の目に触れる広告全般が対象となります。

比較表 改正前と改正後

改正前改正後
売上No.1を大きく表示規制対象となる可能性
売上ランキングを掲載規制対象となる可能性
億プレイヤーを宣伝規制対象となる可能性
ホームページで営業成績を公表内容によって規制対象
SNSでランキングを投稿内容によって規制対象

広告の内容が違法となるかどうかは、表現や掲載方法などを踏まえて個別に判断されます。

禁止される可能性がある広告表現

警察庁の運用指針では、営業成績を過度に強調し、お客様による高額な飲食を助長するような広告が問題視されています。

営業成績を強調する表現

次のような表示は注意が必要です。

・No.1

・売上No.1

・年間売上○億円

・億プレイヤー

・億超え

・指名数No.1

・年間MVP

・売上王

これらはホスト同士の競争を過熱させるだけでなく、お客様に高額な飲食を促す表現として規制対象となる可能性があります。

ランキング表示

ランキング形式の広告も注意が必要です。

例えば、

・月間ランキング

・年間ランキング

・売上ランキング

・人気ランキング

・指名ランキング

・店舗ランキング

などが該当します。

ランキングそのものが直ちに違法になるわけではありませんが、営業成績を誇示する内容であれば問題となる可能性があります。

過度な競争をあおる表現

次のような肩書やキャッチコピーも見直しが必要です。

・覇者

・王者

・最強

・伝説

・レジェンド

・絶対王者

・天下統一

・日本一

これらは営業成績を連想させ、競争意識を過度にあおる表現として規制対象となる可能性があります。

看板だけではない

「看板を変えれば大丈夫」と考えるのは危険です。

今回の広告規制は、お客様の目に触れるあらゆる広告媒体が対象になります。

チェックリスト

次の媒体を使用している店舗は、一度内容を確認しましょう。

□ 店舗看板

□ 電飾看板

□ デジタルサイネージ

□ ポスター

□ 店内POP

□ パンフレット

□ チラシ

□ 名刺

□ ホームページ

□ Instagram

□ X

□ TikTok

□ YouTube

□ 店舗紹介サイト

店舗の外だけでなく、店内に掲示する広告やインターネット上の情報も対象となるため、営業開始前だけでなく、改正後も継続的な見直しが重要です。

実際にどのような看板が変更されたのか

風営法改正後、歌舞伎町などの繁華街では、多くのホストクラブが看板や広告を変更しました。

これまで多く見られた、

・No.1ホスト

・年間売上〇億円

・億プレイヤー

・指名本数No.1

・売上ランキング

・レジェンド

といった表現が削除されたり、別の表現へ変更されたりしています。

店舗によっては、ホストの写真や店舗名を中心としたシンプルなデザインへ変更するケースも増えています。

広告内容を見直すことで、改正風営法に対応する動きが全国で進められています。

STEP 店舗が行うべき広告の見直し

風営法改正に対応するためには、店舗全体の広告を確認することが重要です。

STEP1 店舗の広告を洗い出す

まずは店舗で使用している広告をすべて確認します。

例えば、

・店舗看板

・ホームページ

・SNS

・求人広告

・店舗紹介サイト

・ポスター

など、お客様が目にするものを一覧にしましょう。

STEP2 営業成績を強調する表現がないか確認する

次に、

・No.1

・ランキング

・億プレイヤー

・年間売上

などの表現が使われていないか確認します。

古いホームページや過去のSNS投稿も忘れず確認しましょう。

STEP3 表現を修正する

問題となる可能性がある表現は、早めに変更することが重要です。

例えば、

「No.1ホスト」

ではなく、

「経験豊富なスタッフ」

「心地よい接客」

「落ち着いた空間」

など、営業成績ではなく店舗の魅力を伝える表現へ変更する方法が考えられます。

STEP4 ホームページ・SNSも更新する

看板だけ修正しても、ホームページやInstagram、Xなどに以前の広告が残っていると規制の対象となる可能性があります。

店舗で管理しているすべての媒体を確認しましょう。

STEP5 判断に迷う場合は専門家へ相談する

広告表現が規制対象になるかどうかは、表現方法や掲載状況などによって判断されます。

判断に迷う場合は、風営法に詳しい行政書士へ相談することで、営業開始後のトラブルを未然に防ぐことにつながります。

よくある質問

Q. 「No.1」はすべて禁止ですか?

一律にすべての「No.1」という表現が違法になるわけではありません。

しかし、営業成績や売上、指名数などを強調し、お客様による高額な飲食を助長するような広告は規制対象となる可能性があります。

Q. ホームページも対象ですか?

はい。

店舗のホームページやSNS、店舗紹介サイトなども広告規制の対象です。

Q. InstagramやXの投稿も削除した方がよいですか?

現在も閲覧できる状態で営業成績を過度に強調している投稿については、内容を確認し、必要に応じて修正や削除を検討することが望ましいでしょう。

Q. ホストクラブ以外も対象になりますか?

今回の改正は、ホストクラブなどの接待飲食営業に対する規制が中心ですが、営業形態によっては他の風俗営業にも関係する場合があります。

まとめ

2025年の風営法改正では、悪質なホストクラブ営業による社会問題を背景に、広告規制が大幅に強化されました。

これまで一般的に使われていた「No.1」「億プレイヤー」「年間売上〇億円」「ランキング」といった表現も、営業成績を過度に強調する広告として規制対象となる可能性があります。

また、対象は店舗の看板だけではなく、ホームページやSNS、求人広告、店舗紹介サイトなど、お客様が目にする広告全般に及びます。

改正内容を正しく理解し、広告や営業方法を見直すことが、安心して営業を続けるためには欠かせません。

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