輸入品を販売するには?

輸入品を販売する場合、日本の法律上いくつかの手続き・届出・規制があります。
ここでは、個人・法人どちらも対象で、初心者にもわかりやすく整理します。


目次

1️⃣ 輸入品販売の流れ

  1. 輸入先・商品選定
    • 海外から仕入れる商品を選ぶ
    • ブランド品・医薬品・化粧品・食品などは規制に注意
  2. 輸入通関手続き
    • 通関業者(税関)を通して正式に輸入
    • 輸入申告書、インボイス、船荷証券などが必要
    • 関税・消費税の支払い
  3. 国内販売許可・届出の確認
    • 商品によっては許可が必要な場合があります

2️⃣ 商品別に必要な手続き・許可

商品カテゴリ必要な許可・注意点
一般雑貨・衣類・アクセサリー原則不要(輸入申告だけ)
食品食品衛生法に基づく届出、輸入届出書、検疫(動植物由来は検疫必要)
医薬品・医療機器厚労省の承認・薬監証、販売業許可
化粧品化粧品製造販売業許可、成分規制の確認
家電・電気製品電気用品安全法(PSEマーク)適合確認
ブランド品・高級品商標権・著作権侵害に注意、コピー品は禁止
酒類酒税法に基づく免許が必要
武器・刃物・危険物輸入禁止または免許必要

3️⃣ 輸入販売に必要な手続き

A. 税関での輸入手続き

  • 輸入申告書、インボイス、パッキングリスト、船荷証券
  • 輸入関税・消費税の支払い
  • 必要に応じて検疫・検査

B. 国内販売の手続き

  • 商品カテゴリごとの許可取得(食品・医薬品・化粧品など)
  • 古物商許可(中古品を輸入して販売する場合)
  • 商標権・知的財産権の侵害確認

C. 法令遵守

  • 製品安全法(PSC/PSEマーク)
  • 薬事法・食品衛生法・化粧品規制
  • 消費者保護法(返品・クーリングオフ)

4️⃣ 税務・販売上の注意点

  1. 関税・消費税の計算
    • 関税率は商品カテゴリにより異なる
  2. インボイス制度対応
    • 仕入れ・売上の証拠書類を正確に管理
  3. ネット販売
    • メルカリ、楽天、Amazonなどでの販売も可能
    • 商品カテゴリによっては販売許可が必須
  4. 表示義務
    • 輸入品は原産国・成分・注意書きなど表示が義務

5️⃣ 輸入販売のリスク

  • 違法コピー品の販売 → 刑事罰・損害賠償
  • 輸入食品の規格違反 → 輸入禁止・廃棄
  • 医薬品・化粧品の無許可販売 → 刑事罰
  • 関税未払い → 延滞税・差し押さえ

6️⃣ まとめ(チェックリスト形式)

ステップ内容
1輸入する商品を確認(許可・規制の有無)
2輸入通関手続き(税関・関税・消費税支払い)
3国内販売許可・届出の確認(食品・化粧品・医薬品など)
4ネット・店舗での販売準備(表示・古物商許可など)
5税務・在庫管理・輸入記録を整備
6法令遵守・知財権の確認

💡ポイント

  • 「ただ輸入して売る」場合でも、商品カテゴリによって許可が必要
  • ネット販売でも許可がないと刑事罰の対象
  • 初めての場合は通関業者や行政書士に相談すると安全

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この記事を書いた人

東京都行政書士会墨田支部所属の富森翔太です。
相続、許認可、会社設立等の業務を行なっています。
行政や法律に関する疑問や手続きについてわかりやすく発信していきます。

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