キッチンカーを始めるときの手続き

キッチンカー(移動販売)を始めるには、**「営業許可」「保健所の審査」「車両登録」**など、いくつかの手続きが必要です。
以下で、順を追って詳しく説明します👇


目次

🧾 ① 何を売るかを決める(許可の種類が変わる)

まず最初に大事なのは、「何を販売するか」です。
食品の種類によって、必要な許可の種類や設備要件が変わります。

販売内容必要な許可
加熱調理した食品「飲食店営業許可」カレー、クレープ、たこ焼き、ハンバーガーなど
包装された食品・飲料「菓子製造業」「食品製造業」などパン、コーヒー豆、弁当、瓶詰ジュースなど
仕入れたものを販売「販売業」や許可不要の場合も既製品ドリンクやスナック類など

👉 まずは販売メニューを決めて、それに合う許可を確認します。


🏢 ② 保健所での「営業許可申請」

キッチンカーで食べ物を販売する場合、
営業地を管轄する保健所から「営業許可」を取得する必要があります。

主な流れ

  1. 車両設計を決める(給排水設備・手洗い場・冷蔵庫など)
  2. 保健所に事前相談
  3. 車両が完成したら、保健所の現地検査を受ける
  4. 問題なければ「営業許可証」が交付される

許可の有効期間

通常は 5年ごとに更新 が必要です。


🚐 ③ キッチンカー車両の要件(重要!)

営業許可を取るには、車両が保健所の基準を満たしている必要があります。

主な基準

  • 給水タンク:40リットル以上
  • 排水タンク:給水タンクより容量が多いこと(例:50L以上)
  • 手洗いシンク:温水も出るタイプが望ましい
  • 食材・調理器具を清潔に保管できるスペース
  • 換気扇、照明、冷蔵設備
  • 外部に汚水を垂れ流さない構造

※基準は自治体によって微妙に異なるため、必ず事前に保健所に相談してください。


🪪 ④ その他の必要な手続き

手続き内容どこで行うかポイント
車検・ナンバー登録陸運局貨物車・キャンピングカー扱いになることが多い
食品衛生責任者の資格各自治体・食品衛生協会営業許可を取るために必須。1日講習で取得可能
開業届税務署個人事業主としての開業手続き
仕入れ・販売許可必要に応じて酒類や生肉など扱う場合は別途許可が必要
販売場所の許可自治体・施設管理者公園・イベント・駐車場などで営業する際に必要

💡 ⑤ 出店場所の確保

  • イベント・フェス出店(主催者の許可が必要)
  • 商業施設の駐車場(オーナーと契約)
  • 自治体が運営するキッチンカーエリア
  • SNSで場所や日程を発信するのも効果的

💰 ⑥ 費用の目安

項目目安費用
車両購入・改造費100万~300万円
営業許可・資格取得数万円程度
保険・登録費用数万円程度
材料・備品費数十万円程度

✅ まとめ

手続き内容
保健所許可食品を扱うには必須(営業許可)
車両設備給排水・手洗い・冷蔵・衛生基準を満たす
食品衛生責任者1日講習で取得(必須)
開業届税務署に提出(個人事業主登録)
販売場所の許可自治体・施設ごとに申請が必要

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この記事を書いた人

東京都行政書士会墨田支部所属の富森翔太です。
相続、許認可、会社設立等の業務を行なっています。
行政や法律に関する疑問や手続きについてわかりやすく発信していきます。

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