深夜のお酒の提供には深酒開始届が必要です

夜間(深夜)にお酒を提供するお店を営業する場合、
「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書(通称:深酒開始届)」
を警察署に提出する必要があります。

以下で、制度の概要と手続き方法をわかりやすく説明します👇


目次

🍷 深酒開始届とは?

正式名称:

「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書」
(ふかやしゅるいていきょういんしょくてんえいぎょうかいしはつとどけしょ)

根拠法令:

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)
第33条の2、第52条の2など


🕐 提出が必要なケース

✅ 届出が必要になるのは

  • 午前0時以降(深夜0時~朝6時) に
    お酒(アルコール類)を提供するお店です。

例:

  • 居酒屋で深夜まで営業する
  • スナック・バー・ガールズバー・ショットバー
  • ラウンジやパブなど

🚫 逆に届出が不要なのは

  • 午前0時までに閉店する店
  • 食事中心で、深夜はお酒を出さないカフェやファミレス
  • ホテル・旅館の宿泊者専用のバー(※一部例外あり)

🧾 提出先とタイミング

項目内容
提出先店舗所在地を管轄する 警察署の生活安全課(防犯係)
提出時期営業を始める 10日前まで に提出
書類の枚数通常2部(警察用・控え用)
添付書類下記参照

📎 必要書類一覧

  1. 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書(正副2通)
  2. 店舗の平面図・求積図(テーブル配置・厨房位置など)
  3. 照明設備図面(照度計測値を記載)
  4. 賃貸借契約書の写し(使用権原を証明)
  5. 営業所付近の略図
  6. 営業所の写真(外観・内装)
  7. 法人登記簿謄本または個人の住民票(最近3ヶ月以内)

⚠️ 注意点

  • 風俗営業許可とは別制度
    → 風営法の「接待行為」を行う場合は**別途「風俗営業許可」**が必要です。
区分届出 or 許可内容
スナック(接待あり)許可制風俗営業許可(第1号)
バー(接待なし)届出制深夜酒類提供飲食店営業開始届

💬 「接待行為(お客様の隣に座る・会話で盛り上げるなど)」があると、
届出ではなく許可制になるので要注意です。


🧾 届出後の流れ

1️⃣ 書類を提出(10日前まで)
2️⃣ 警察が図面・立地を確認(必要に応じて現地調査)
3️⃣ 届出受理 → 営業開始OK
4️⃣ 届出済証が発行される(店舗に掲示することが望ましい)


🚨 違反した場合のリスク

  • 無届営業 → 6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 悪質な場合 → 営業停止・営業禁止命令
    (実際に摘発例もあります)

✅ まとめ

項目内容
名称深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書
対象深夜0時~6時に酒類を提供する飲食店
届出先店舗所在地を管轄する警察署
提出期限営業開始の10日前まで
費用無料(風俗営業許可のような申請手数料なし)
接待行為あり風営法の「許可」が必要(届出では不可)

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この記事を書いた人

東京都行政書士会墨田支部所属の富森翔太です。
相続、許認可、会社設立等の業務を行なっています。
行政や法律に関する疑問や手続きについてわかりやすく発信していきます。

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