遺産分割協議
遺産分割協議書作成
相続関係図作成
財産目録作成
相続人調査
相続手続きを進めるためには、誰が相続人になるのか、どのような財産や債務があるのかを確認し、相続人全員で財産の分け方を決める必要があります。
相続人の確認が不十分なまま遺産分割協議を行った場合、後から別の相続人が判明し、協議をやり直さなければならない可能性があります。また、預貯金や不動産だけでなく、借入金や未払金などの債務も含めて財産状況を確認することが重要です。
富森行政書士事務所では、戸籍収集による相続人調査、相続関係説明図や法定相続情報一覧図の作成、相続財産の調査、遺産分割協議書の作成まで、ご依頼内容に応じてサポートします。
相続手続きを進めるために必要な4つの確認
遺産分割協議書を作成する前に、相続人と相続財産を正確に確認する必要があります。相続関係図、相続人調査、財産調査、遺産分割協議は、それぞれが関連する手続きです。
相続人調査
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、除籍、改製原戸籍などを収集し、法定相続人を確認します。
前婚の子、認知した子、養子、亡くなった子の代襲相続人などがいないかも確認します。
相続関係図の作成
収集した戸籍をもとに、亡くなった方と相続人の関係を図にまとめます。
誰が相続人になるのかを視覚的に整理でき、金融機関や法務局などへの説明資料として利用できる場合があります。
財産調査
預貯金、不動産、株式、自動車、保険、貸付金などのプラスの財産と、借入金、未払金、税金などのマイナスの財産を確認します。
財産の内容と評価額を整理し、遺産分割協議を行うための財産目録を作成します。
遺産分割協議
相続人と相続財産が確定した後、相続人全員で誰がどの財産を取得するかを話し合います。
合意した内容は遺産分割協議書として書面にまとめ、預貯金の解約や不動産の名義変更などに使用します。
遺産分割協議・相続関係図・相続人調査・財産調査の違い
それぞれの業務には異なる目的があります。相続手続きの状況に応じて、必要な業務だけを依頼することも、一括して依頼することもできます。
| 業務 | 主な目的 | 作成・取得するもの |
|---|---|---|
| 相続人調査 | 誰が法定相続人になるかを確定する | 戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍等 |
| 相続関係図 | 亡くなった方と相続人の関係を整理する | 相続関係説明図、法定相続情報一覧図等 |
| 財産調査 | 相続財産と債務の内容を確認する | 残高証明書、登記事項証明書、財産目録等 |
| 遺産分割協議 | 誰がどの財産を取得するかを決める | 遺産分割協議書 |
一般的な相続手続きの順番
- 亡くなった方の遺言書がないか確認する
- 戸籍を収集して相続人を調査する
- 相続関係説明図などを作成する
- 預貯金や不動産などの財産を調査する
- 借入金や未払金などの債務を調査する
- 財産目録を作成する
- 相続人全員で遺産分割協議を行う
- 遺産分割協議書を作成する
- 預貯金や不動産などの名義変更を行う
遺言書がある場合は先に内容を確認します
有効な遺言書がある場合は、原則として遺言内容に沿って相続手続きを進めます。
自宅などで自筆証書遺言を発見した場合は、勝手に処分したり書き加えたりせず、家庭裁判所の検認が必要か、法務局で保管されていた遺言書かを確認します。
相続手続きについてこのようなお悩みはありませんか?
相続人が分からない
戸籍をどこまで取得すればよいのか分からず、誰が相続人になるのか判断できない。
前婚の子がいる
亡くなった方に離婚歴があり、前の配偶者との間に子どもがいる可能性がある。
相続人と連絡が取れない
長期間疎遠になっている親族や、住所が分からない相続人がいる。
財産の全体像が分からない
通帳や不動産の資料はあるものの、他にも財産や借金がないか心配している。
協議書の書き方が分からない
相続人同士では話がまとまっているが、名義変更に使用できる遺産分割協議書を作成できない。
手続きをまとめて任せたい
戸籍収集、財産調査、関係図、財産目録、遺産分割協議書の作成を一括して依頼したい。
遺産分割協議とは
遺産分割協議とは、相続人全員で、亡くなった方の財産を誰がどのように取得するかを話し合う手続きです。
相続人全員で話し合う
遺産分割協議には、原則として法定相続人全員が参加する必要があります。
一部の相続人を除いて決めた場合、協議の効力が問題となり、改めて話し合いが必要になる可能性があります。
全員の合意が必要
多数決で決めるものではなく、相続人全員が分割内容に合意する必要があります。
一人でも合意しない相続人がいる場合は、協議を成立させることができません。
法定相続分と異なる分け方も可能
相続人全員が合意すれば、必ずしも法定相続分どおりに財産を分ける必要はありません。
一人が不動産を取得し、他の相続人が預貯金を取得するなど、財産の性質に応じた分け方を検討できます。
書面に残す
合意した内容は遺産分割協議書として作成し、相続人が署名・押印します。
不動産登記や金融機関の手続きでは、実印による押印と印鑑証明書を求められることがあります。
遺産を分ける主な方法
遺産の種類や相続人の希望に応じて、現物分割、代償分割、換価分割、共有分割などの方法を検討します。
現物分割
自宅不動産は配偶者、預貯金は長男、株式は長女というように、財産をそのままの形で分ける方法です。
配偶者が自宅を取得し、長男と長女が預貯金を分けて取得します。
代償分割
特定の相続人が不動産などを取得し、その代わりに他の相続人へ金銭を支払う方法です。
長男が自宅を取得し、長女に代償金として500万円を支払います。
換価分割
不動産や株式などを売却して金銭に換え、その売却代金を相続人間で分ける方法です。
誰も居住しない実家を売却し、売却費用等を差し引いた残額を相続人で分けます。
共有分割
一つの不動産などを複数の相続人が共有持分で取得する方法です。
将来の売却、管理、修繕などで共有者の合意が必要になるため、長期的な問題が生じないか慎重に検討します。
不動産の安易な共有には注意が必要です
不動産を複数人の共有名義にすると、将来の売却や建替え、賃貸、担保設定などで共有者間の調整が必要になります。
共有者の一人が亡くなると、その持分がさらに相続され、権利関係が複雑になる可能性があります。
遺産分割協議書に記載する主な内容
遺産分割協議書は、相続人全員が合意した財産の分け方を証明する重要な書類です。手続き先で使用できるよう、財産と取得者を明確に記載します。
遺産分割協議書の主な記載事項
- 亡くなった方の氏名
- 亡くなった日
- 最後の住所
- 最後の本籍
- 相続人全員で協議した旨
- 不動産を取得する相続人
- 預貯金を取得する相続人
- 株式や自動車などを取得する相続人
- 債務や費用を負担する相続人
- 代償金を支払う場合の金額と期限
- 後から判明した財産の取扱い
- 相続人全員の住所・氏名
- 相続人全員の署名・押印
| 財産 | 主な記載内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 土地 | 所在、地番、地目、地積 | 住居表示ではなく登記情報を確認します |
| 建物 | 所在、家屋番号、種類、構造、床面積 | 共有持分や未登記建物にも注意します |
| 預貯金 | 金融機関名、支店名、預金種別、口座番号 | 残高の全部か一部かを明確にします |
| 株式・投資信託 | 証券会社名、口座番号、銘柄、数量等 | 相続開始後の配当金等も確認します |
| 自動車 | 登録番号、車名、車台番号等 | 車検証上の所有者を確認します |
| 代償金 | 支払う方、受け取る方、金額、期限 | 支払い方法や分割払いの有無も定めます |
「その他一切の財産」の扱いも確認します
遺産分割協議後に新たな預金口座や還付金などが見つかることがあります。
後から判明した財産を誰が取得するのか、改めて協議するのかを協議書に定めておくことで、追加手続きを進めやすくなる場合があります。
遺産分割協議が成立しない・進められないケース
意見がまとまらない
不動産の取得者や財産の評価額について、相続人間で意見が一致しない。
連絡を拒否される
相続人の一人が連絡に応じず、話合いや書類への押印を拒否している。
行方不明者がいる
戸籍上の相続人であることは判明したものの、現在の所在や連絡先が分からない。
未成年者がいる
親権者と未成年者の利益が対立し、特別代理人の選任が必要になる可能性がある。
判断能力に問題がある
認知症や病気により、相続人本人が遺産分割の内容を理解して合意することが難しい。
財産の範囲に争いがある
一部の預金や不動産が相続財産に含まれるかについて、相続人間で争いがある。
相続人間に争いがある場合は弁護士への相談が必要です
行政書士は、相続人全員の合意内容に基づいて遺産分割協議書を作成できますが、相続人の代理人として交渉したり、相続分をめぐる争いを解決したりすることはできません。
話合いがまとまらない場合や、財産の範囲、使途不明金、特別受益、寄与分などについて争いがある場合は、弁護士への相談や家庭裁判所の遺産分割調停を検討します。
相続関係図・家系図とは
相続関係図は、亡くなった方を中心として、配偶者、子、父母、兄弟姉妹、代襲相続人などの関係を図にまとめた書類です。
相続関係を見やすく整理できる
戸籍は複数の市区町村から取得することがあり、改製や転籍によって枚数が多くなることがあります。
相続関係図を作成することで、戸籍の内容を一枚の図に整理し、誰が法定相続人になるかを確認しやすくなります。
相続手続きの説明資料になる
金融機関、不動産、証券会社、自動車などの相続手続きを進める際に、相続関係を説明する資料として使用できる場合があります。
提出先によって必要な書式や添付書類が異なるため、事前確認が必要です。
複雑な相続関係を整理できる
前婚の子、養子、認知した子、代襲相続、数次相続などがある場合でも、関係を図にすることで整理しやすくなります。
ただし、家族の関係を自由に描いた一般的な家系図と、法的な相続関係を示す図は目的が異なります。
戸籍の読み間違いを防ぐ
戸籍に記載された婚姻、離婚、養子縁組、認知、死亡などの情報を順番に確認して相続関係図を作成します。
図にまとめる過程で、取得が不足している戸籍や確認が必要な親族関係に気づくことがあります。
相続関係説明図と法定相続情報一覧図の違い
どちらも相続関係を図にした書類ですが、作成目的、法務局による確認の有無、利用方法などが異なります。
| 比較項目 | 相続関係説明図 | 法定相続情報一覧図 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 相続関係を分かりやすく説明する | 戸籍一式に代わる証明書として利用する |
| 作成者 | 相続人や専門家が作成します | 相続人等が作成して法務局へ提出します |
| 法務局の確認 | 原則としてありません | 登記官が戸籍と一覧図を確認します |
| 認証文 | ありません | 登記官の認証文が付されます |
| 主な利用先 | 相続登記の説明資料など | 金融機関、相続登記、税務手続きなど |
| 戸籍の原本還付 | 相続登記等で利用されることがあります | 申出後に戸籍等が返却されます |
| 写しの交付 | 作成した図を必要部数用意します | 法務局から必要な通数の写しを受け取れます |
| 交付手数料 | 制度上の交付手数料はありません | 法務局での写しの交付は無料です |
法定相続人の範囲と順位
誰が相続人になるかは、家族の話合いだけで決めるものではなく、法律で一定の範囲と順位が定められています。配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の親族は順位に従って相続人となります。
配偶者
法律上の婚姻関係にある配偶者は、他の相続人とともに常に相続人となります。
一方、内縁の配偶者は法定相続人には含まれません。
第1順位・子
亡くなった方に子がいる場合は、その子が第1順位の相続人となります。
実子だけでなく、養子や認知された子も相続人となる可能性があります。
第2順位・父母等の直系尊属
子やその代襲相続人がいない場合は、父母などの直系尊属が相続人となります。
父母がすでに亡くなっている場合は、祖父母が相続人となることがあります。
第3順位・兄弟姉妹
子や直系尊属がいない場合は、兄弟姉妹が相続人となります。
兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子である甥や姪が代襲相続人となることがあります。
| 順位 | 相続人 | 相続人となる条件 |
|---|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 | 法律上の婚姻関係にある場合 |
| 第1順位 | 子・代襲相続人 | 亡くなった方に子またはその代襲者がいる場合 |
| 第2順位 | 父母・祖父母等 | 第1順位の相続人がいない場合 |
| 第3順位 | 兄弟姉妹・甥姪 | 第1順位と第2順位の相続人がいない場合 |
元配偶者は相続人ではありません
離婚した元配偶者は法定相続人にはなりません。
ただし、元配偶者との間に生まれた子は、離婚後も亡くなった方の子であるため、相続人となります。
法定相続分の基本
法定相続分は、遺言書がなく、相続人間で別の合意をしない場合の基本的な割合です。相続人全員が合意すれば、法定相続分と異なる内容で遺産を分けることもできます。
| 相続人の組合せ | 配偶者の相続分 | その他の相続人の相続分 |
|---|---|---|
| 配偶者と子 | 2分の1 | 子全体で2分の1 |
| 配偶者と父母等 | 3分の2 | 直系尊属全体で3分の1 |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 4分の3 | 兄弟姉妹全体で4分の1 |
| 配偶者のみ | 全部 | 該当なし |
| 子のみ | 該当なし | 子全体で全部 |
代襲相続とは
代襲相続とは、本来相続人となるはずだった子や兄弟姉妹が先に亡くなっている場合などに、その子が代わって相続人となる制度です。
子の代襲相続
亡くなった方の子が先に亡くなっている場合、その子の子、つまり亡くなった方の孫が代襲相続人となることがあります。
孫も先に亡くなっている場合は、ひ孫へ再代襲することがあります。
兄弟姉妹の代襲相続
兄弟姉妹が相続人となるケースで、その兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、甥や姪が代襲相続人となることがあります。
兄弟姉妹の代襲相続は、甥や姪の代までに限られます。
子が先に死亡
亡くなった子に子どもがいれば、孫が代襲相続人となる可能性があります。
兄弟姉妹が先に死亡
兄弟姉妹の子である甥や姪が代襲相続人となる可能性があります。
相続放棄との違い
相続人が相続放棄をしたことを理由として、その子が代襲相続人になるわけではありません。
代襲相続人の確認漏れに注意します
亡くなった方の子や兄弟姉妹がすでに死亡している場合、その方の戸籍も確認し、代襲相続人となる子がいないか調査します。
代襲相続人を除いて行った遺産分割協議は、後から問題になる可能性があります。
数次相続とは
数次相続とは、最初の相続手続きが終わらないうちに、その相続人の一人が亡くなり、次の相続が発生している状態です。
相続人の地位が次の相続人へ移る
最初の相続人が取得する予定だった相続分は、その方が亡くなったことにより、次の相続人へ承継されます。
そのため、最初の相続だけでなく、次の相続についても相続人を確認する必要があります。
協議に参加する人数が増える
亡くなった相続人に配偶者や子がいる場合、その方々が最初の遺産分割協議に参加することがあります。
相続が長期間放置されるほど、関係者が増えて手続きが複雑になる可能性があります。
父が亡くなり、母と長男、長女が相続人となったものの、遺産分割協議をしないまま母も亡くなった場合、母の相続人となる長男と長女が、母の地位を承継して父の遺産分割協議へ参加します。
相続人調査で確認する戸籍の種類
相続人を確定するためには、現在の戸籍だけでなく、除籍謄本や改製原戸籍などをさかのぼって確認する必要があります。
| 戸籍の種類 | 主な内容 | 相続人調査での役割 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本 | 現在戸籍に在籍する方全員の情報 | 現在の婚姻関係、子、在籍者等を確認します |
| 除籍謄本 | 婚姻、死亡、転籍等で全員が除かれた戸籍 | 過去の配偶者や子、死亡状況等を確認します |
| 改製原戸籍 | 戸籍制度の変更前に作成されていた戸籍 | 改製後の戸籍に移記されていない情報を確認します |
| 戸籍の附票 | 戸籍に在籍していた期間の住所履歴 | 相続人の現在住所や過去の住所を確認します |
| 住民票の除票 | 亡くなった方や転出者の住民票 | 最後の住所や住所変更の履歴を確認します |
現在戸籍だけでは相続人を確定できないことがあります
現在の戸籍には、過去に離婚した配偶者や、転籍前の戸籍から除かれた子の情報がすべて記載されているとは限りません。
出生から死亡までの戸籍を連続して確認することで、前婚の子、認知した子、養子などを調査します。
相続人調査の流れ
相続人調査では、亡くなった方の戸籍を出生までさかのぼり、親族関係を一つずつ確認します。
死亡時の戸籍を取得する
亡くなった時点で在籍していた戸籍謄本または除籍謄本を取得します。
本籍地が分からない場合は、最後の住所地で本籍記載のある住民票の除票を取得する方法があります。
前の戸籍をたどる
転籍、婚姻、戸籍改製などにより前の戸籍がある場合は、その本籍地へ戸籍を請求します。
戸籍の記載を確認しながら、出生時の戸籍まで連続して取得します。
配偶者と子を確認する
現在の配偶者、前の配偶者との子、認知した子、養子などがいないかを確認します。
子が先に亡くなっている場合は、その子の戸籍も取得して代襲相続人を確認します。
子がいない場合は父母等を確認する
子や代襲相続人がいない場合は、亡くなった方の父母、祖父母等の生存状況を確認します。
父母等がすでに亡くなっている場合は、その死亡記載がある戸籍も確認します。
兄弟姉妹を確認する
子と直系尊属がいない場合は、亡くなった方の兄弟姉妹を確認します。
そのために、父母の出生から死亡までの戸籍が必要になる場合があります。
相続人の現在戸籍と住所を確認する
相続人となる方の現在戸籍を取得し、生存状況や氏名の変更などを確認します。
必要に応じて戸籍の附票や住民票を取得し、現在住所を確認します。
相続関係図を作成する
収集した戸籍をもとに、亡くなった方と相続人の関係を図にまとめます。
不足している戸籍や、確認が必要な親族関係がないか最終確認します。
相続人調査が複雑になりやすいケース
転籍が多い
本籍地を何度も変更しており、複数の市区町村へ戸籍を請求する必要がある。
離婚歴がある
前婚の子や認知した子がいないか、過去の戸籍をさかのぼって確認する必要がある。
兄弟姉妹が相続人
亡くなった方だけでなく、父母の出生から死亡までの戸籍が必要になる場合がある。
代襲相続がある
先に亡くなった子や兄弟姉妹について、その子の戸籍まで確認する必要がある。
数次相続が発生
複数の相続が連続して発生しており、それぞれの相続人を確定する必要がある。
古い戸籍が読みづらい
手書きの旧字体や続柄の表記などがあり、内容の確認に時間がかかる。
相続人と連絡が取れない場合
相続人の一部と疎遠であったり、現在の住所が分からなかったりしても、その方を除外して遺産分割協議を行うことはできません。
戸籍の附票等で住所を確認する
相続人の本籍地が分かる場合は、戸籍の附票を取得して住民登録上の住所を確認できることがあります。
相続手続きのために必要な範囲で請求できるかを確認します。
書面で連絡する
現在住所が確認できた場合は、相続が発生したことや、遺産分割協議への参加を求める書面を送付します。
感情的な表現を避け、相続財産や今後の流れを分かりやすく伝えることが大切です。
行方不明の場合
住民登録上の住所にも居住しておらず、所在が分からない場合は、不在者財産管理人の選任など家庭裁判所の手続きが必要になる可能性があります。
長期間生死が不明な場合は、失踪宣告が問題となることもあります。
連絡を拒否される場合
相続人の所在は分かっていても、協議への参加や書類への押印を拒否される場合があります。
行政書士が代理交渉することはできないため、弁護士への相談や遺産分割調停を検討します。
行政書士は相続人の代理人として交渉できません
行政書士は、戸籍や住所資料の収集、相続関係図の作成、相続人全員が合意した内容に基づく遺産分割協議書の作成などを行えます。
一方、相続分や財産の取得をめぐって対立している場合に、一方の相続人の代理人として交渉することはできません。
法定相続情報一覧図の作成と申出
法定相続情報一覧図は、戸籍から確認した法定相続人の関係を一覧にした書類です。戸籍一式とともに法務局へ提出し、登記官の確認を受けます。
戸籍一式を何度も提出する負担を軽減
複数の金融機関や証券会社で相続手続きを行う場合、窓口ごとに大量の戸籍を提出する負担があります。
法定相続情報一覧図の写しを利用できれば、戸籍一式に代えて提出できる場合があります。
必要な通数の写しを取得できる
申出時に必要な通数を申請し、登記官の認証文が付された一覧図の写しを取得します。
複数の相続手続きを並行して進める場合に便利です。
申出で準備する主な書類
- 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍・除籍等
- 亡くなった方の住民票の除票または戸籍の附票
- 相続人の現在戸籍
- 法定相続情報一覧図
- 申出書
- 申出人の住所を確認できる書類
- 代理人が申出する場合の委任状等
法定相続情報一覧図の申出手続き
相続人調査を行う
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を取得し、法定相続人を確定します。
代襲相続や数次相続がある場合は、追加の戸籍も確認します。
一覧図を作成する
戸籍の内容をもとに、亡くなった方と法定相続人の続柄、氏名、生年月日などを一覧図へ記載します。
法務局の指定様式や記載例に沿って作成します。
申出書と添付書類を準備する
申出書、戸籍一式、住民票の除票等、申出人の住所確認書類などを準備します。
必要な一覧図の写しの通数も決めます。
管轄の法務局へ申出する
亡くなった方の本籍地、最後の住所地、申出人の住所地、不動産所在地などに応じた法務局へ申出を行います。
郵送で申出できる場合もあります。
登記官の確認を受ける
提出した戸籍と一覧図の内容を登記官が確認します。
不足書類や記載内容に問題がある場合は、補正や追加提出を求められることがあります。
一覧図の写しと戸籍を受け取る
確認完了後、認証文付きの法定相続情報一覧図の写しが交付されます。
申出時に提出した戸籍等も返却されます。
法定相続情報一覧図を利用できる主な手続き
預貯金の相続手続き
銀行、信用金庫、ゆうちょ銀行などで、口座の解約や払戻し、名義変更を行う際に利用できる場合があります。
不動産の相続登記
土地や建物の相続登記で、戸籍一式に代わる相続関係の確認資料として利用できます。
証券会社の手続き
株式、投資信託、証券口座などの相続手続きで利用できる場合があります。
相続税申告
相続税申告の添付資料として利用できる場合があります。
自動車の名義変更
相続による自動車登録手続きで、相続関係を示す資料として利用できる場合があります。
保険金等の手続き
生命保険、共済、未支給年金などの手続きで利用できる場合があります。
提出先ごとに必要書類を確認してください
法定相続情報一覧図を利用できる場合でも、遺産分割協議書、印鑑証明書、本人確認書類、各社所定の申請書などは別途必要です。
手続きを始める前に、金融機関や関係機関へ必要書類を確認します。
相続財産調査とは
相続財産調査とは、亡くなった方が所有していた預貯金、不動産、株式、自動車などの財産と、借入金、未払金、税金などの債務を確認する手続きです。
プラスの財産を確認する
現金、預貯金、不動産、有価証券、自動車、貸付金、貴金属、事業用財産など、経済的な価値のある財産を確認します。
遺産分割協議を行うためには、財産の種類、所在地、口座情報、概算額などを整理する必要があります。
マイナスの財産を確認する
住宅ローン、カードローン、事業借入金、未払金、保証債務、未納税金などの債務も相続の対象となる可能性があります。
財産より債務が多い可能性がある場合は、相続放棄や限定承認を検討するため、早めの調査が重要です。
遺産分割の対象を整理する
相続税の対象となる財産と、遺産分割協議の対象となる財産は、必ずしも完全に一致するわけではありません。
生命保険金などは受取人の指定内容によって扱いが異なるため、契約内容を確認します。
財産目録へまとめる
調査した財産と債務は、種類、内容、評価額、資料の有無などを財産目録として一覧にします。
相続人全員が同じ情報を確認できるようにすることで、遺産分割協議を進めやすくなります。
調査する主な財産と債務
- 現金・預貯金
- 土地・建物・共有持分
- 株式・投資信託・債券
- 生命保険・損害保険・共済
- 自動車・バイク
- 貴金属・宝石・美術品
- 貸付金・未収金
- 会社株式・事業用財産
- 暗号資産・電子マネー等
- 住宅ローン・カードローン
- 未払医療費・施設費・公共料金
- 所得税・住民税・固定資産税等
- 連帯保証債務・事業上の保証債務
財産調査は預貯金だけではありません
通帳に記載されている銀行口座だけを確認しても、相続財産の全体像を把握できないことがあります。
不動産、証券口座、保険、借入金、事業用財産、保証債務なども含め、亡くなった方の生活状況や事業内容を踏まえて確認します。
相続財産を見つけるための主な手掛かり
亡くなった方が財産一覧を残していない場合は、自宅にある書類、郵便物、スマートフォン、メール、確定申告書などから取引先を確認します。
通帳・キャッシュカード
金融機関名、支店名、口座番号を確認します。通帳の入出金履歴から、証券会社、保険会社、ローン、家賃収入などが判明することもあります。
郵便物・取引報告書
銀行、証券会社、保険会社、カード会社、消費者金融、税務署などから届いた郵便物を確認します。
固定資産税関係書類
固定資産税納税通知書、課税明細書、権利証、登記識別情報などから所有不動産を確認します。
確定申告書
不動産所得、配当所得、事業所得、貸付金利息などの記載から、財産や収入源が判明する場合があります。
スマートフォン・パソコン
インターネット銀行、ネット証券、暗号資産交換業者、電子マネーなどの利用履歴が残っていることがあります。
契約書・請求書
金銭消費貸借契約書、賃貸借契約書、ローン契約書、連帯保証契約書などから債権や債務を確認します。
預貯金の調査方法
預貯金は、通帳やキャッシュカードだけでなく、取引履歴、郵便物、スマートフォンのアプリなどから金融機関を確認します。
利用していた金融機関を確認する
通帳、キャッシュカード、インターネットバンキング、郵便物、給与明細、年金関係書類などから利用していた金融機関を確認します。
金融機関へ死亡を連絡する
金融機関へ口座名義人が亡くなったことを伝え、相続手続きの必要書類や照会方法を確認します。
連絡後は口座が凍結され、入出金ができなくなることがあります。
残高証明書を取得する
相続開始日の残高を確認するため、必要に応じて残高証明書を取得します。
定期預金、外貨預金、投資信託などが同じ金融機関にないかも確認します。
取引履歴を確認する
過去の入出金履歴から、別口座への送金、証券会社との取引、保険料、ローン返済などを確認します。
必要となる調査期間は、相続の状況や目的によって異なります。
遺産分割後に解約・払戻しを行う
遺産分割協議書や遺言書に基づき、預金を取得する相続人へ払戻しや名義変更を行います。
金融機関ごとに所定の相続手続書類があります。
通帳が見つからなくても口座がないとは限りません
インターネット銀行や通帳を発行しない口座の場合、自宅から紙の通帳が見つからないことがあります。
メール、スマートフォンのアプリ、振込履歴、確定申告書なども確認します。
土地・建物の調査方法
不動産調査では、固定資産税関係書類や登記事項証明書を確認し、亡くなった方が所有していた土地・建物・共有持分を特定します。
固定資産税納税通知書を確認
毎年送付される固定資産税納税通知書や課税明細書から、不動産の所在地、地番、家屋番号、評価額などを確認します。
共有不動産の場合は、持分の記載にも注意します。
名寄帳を取得する
不動産が所在する市区町村で名寄帳などを取得し、その市区町村内に所有していた固定資産を確認する方法があります。
名称や交付方法は自治体によって異なる場合があります。
登記事項証明書を取得する
登記事項証明書で、所有者、共有持分、抵当権、地目、地積、家屋番号、床面積などを確認します。
遺産分割協議書には、原則として登記上の表示を正確に記載します。
未登記建物等を確認する
固定資産税が課税されていても登記されていない建物や、相続登記がされないまま残っている不動産が存在することがあります。
課税資料と登記情報を照合して確認します。
| 確認資料 | 主に確認できる内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 固定資産税課税明細書 | 所在地、地番、家屋番号、評価額等 | 非課税の土地が記載されない場合があります |
| 名寄帳等 | 市区町村内の所有不動産 | 他の市区町村の不動産は確認できません |
| 登記事項証明書 | 所有者、持分、抵当権、登記上の表示 | 登記名義が以前の所有者のままの場合があります |
| 公図・地積測量図 | 土地の位置関係、形状、面積等 | 現況と一致しない場合があります |
| 売買契約書・権利証 | 取得経緯、契約内容、登記情報等 | 現在の権利状態は登記情報で確認します |
不動産登記の申請は司法書士へ依頼します
行政書士は、不動産資料の収集や財産目録、遺産分割協議書の作成を行えます。
相続による土地・建物の名義変更登記を代理する業務は司法書士の業務となるため、必要に応じて連携して進めます。
株式・投資信託・証券口座の調査
株式や投資信託は、証券会社からの取引報告書、配当金の通知、通帳の入出金履歴、確定申告書などから確認します。
証券会社を確認する
取引残高報告書、年間取引報告書、配当金計算書、電子メールなどから利用していた証券会社を確認します。
ネット証券では書面が郵送されず、電子交付のみの場合があります。
残高証明を取得する
相続開始日時点の株式、投資信託、債券、預り金などを確認するため、証券会社へ残高証明書を請求します。
金融商品ごとに銘柄、数量、評価額を整理します。
配当金や分配金を確認する
相続開始後に支払われた配当金や投資信託の分配金についても、誰が取得するか確認が必要になる場合があります。
未受領配当金がないかも確認します。
非上場株式を確認する
亡くなった方が会社経営者や株主であった場合、非上場会社の株式を所有している可能性があります。
会社の株主名簿、法人税申告書、定款、決算書などを確認します。
生命保険・共済の確認
生命保険金は、保険契約者、被保険者、保険料負担者、受取人の組合せによって、相続手続きや税務上の扱いが異なります。
保険証券や郵便物を確認する
保険証券、契約内容のお知らせ、保険料控除証明書、通帳の引落し履歴などから保険会社と契約内容を確認します。
受取人を確認する
死亡保険金の受取人として特定の方が指定されている場合は、原則としてその方が保険会社へ請求します。
保険金が遺産分割の対象となるかは、契約内容や具体的な事情によって判断が異なる場合があります。
解約返戻金等を確認する
亡くなった方が契約者で、別の方が被保険者となっている契約では、解約返戻金相当額などが相続財産となる場合があります。
税務上の取扱いを確認する
死亡保険金は遺産分割の対象外となる場合でも、相続税の計算上はみなし相続財産として扱われることがあります。
税務判断が必要な場合は税理士へ確認します。
生命保険金と遺産分割対象財産を混同しないよう注意します
受取人が指定された死亡保険金は、通常の預貯金と同じように遺産分割協議書へ記載するものとは限りません。
保険契約の内容を確認したうえで、財産目録には遺産分割対象財産と区別して整理します。
自動車・動産・デジタル財産の調査
自動車・バイク
車検証から所有者、使用者、登録番号、車台番号などを確認します。ローン会社や販売店が所有者となっている場合もあります。
貴金属・美術品
宝石、腕時計、骨董品、美術品などは、品名、保管場所、鑑定書、購入資料などを確認します。
貸金庫
通帳や金融機関からの郵便物を確認し、貸金庫契約がないか調査します。開扉手続きは金融機関ごとに異なります。
暗号資産
交換業者からのメール、アプリ、確定申告資料、銀行口座からの送金履歴などを確認します。
電子マネー・ポイント
電子マネー、各種ポイント、オンラインサービスの残高について、利用規約や承継手続きの有無を確認します。
著作権・知的財産権
著作権、特許権、商標権、ロイヤリティ収入など、金銭的価値のある権利がないか確認します。
借入金・未払金などの債務調査
相続では、預貯金や不動産などの財産だけでなく、借入金や未払金などの債務も承継する可能性があります。
金融機関からの借入金
住宅ローン、事業融資、カードローン、消費者金融などの契約書や返済予定表、通帳の引落し履歴を確認します。
住宅ローンでは団体信用生命保険により残債が返済される場合もあるため、契約内容を確認します。
クレジットカード債務
クレジットカードの利用明細、リボ払い、分割払い、キャッシングの残高などを確認します。
カード会社へ死亡を連絡し、未払残高や解約方法を確認します。
税金・社会保険料
所得税、住民税、固定資産税、国民健康保険料、介護保険料などの未納がないか確認します。
準確定申告や納税が必要になる場合もあります。
医療費・施設費・公共料金
入院費、介護施設費、家賃、電気・ガス・水道・通信費など、死亡時点で未払いとなっている費用を確認します。
保証債務
亡くなった方が他人や会社の借入れについて、連帯保証人や保証人になっていなかったか確認します。
保証債務は書類から見つけにくいことがあるため、事業関係者や取引金融機関への確認が必要になる場合があります。
個人間の借入れ
親族、知人、取引先から借り入れていた金銭がないか、借用書、振込履歴、メール、手帳などを確認します。
保証債務は請求が届くまで分からないことがあります
亡くなった方が保証人になっていた場合、主債務者が返済を続けている間は請求が届かず、存在を把握できないことがあります。
会社経営者や事業者の相続では、金融機関との契約書や会社資料を慎重に確認します。
財産目録を作成する目的
財産目録は、調査した財産と債務を一覧にまとめた書類です。相続人間で財産情報を共有し、遺産分割協議を行うための基礎資料となります。
財産の全体像を共有する
相続人全員が同じ財産内容を確認できるよう、財産の種類、数量、評価額、資料などを一覧にします。
遺産分割方法を検討する
不動産、預貯金、株式などの割合を確認し、現物分割、代償分割、換価分割などを検討します。
債務超過の可能性を確認する
プラスの財産とマイナスの財産を比較し、相続放棄や限定承認を検討すべき状況かを確認します。
手続きの進捗を管理する
残高証明書の取得状況、名義変更の有無、必要書類などを記載し、相続手続きの進捗管理に利用できます。
| 区分 | 主な記載事項 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 預貯金 | 金融機関、支店、口座種別、口座番号、残高 | 通帳、残高証明書 |
| 不動産 | 所在、地番、家屋番号、持分、評価額 | 登記事項証明書、課税明細書 |
| 有価証券 | 証券会社、口座番号、銘柄、数量、評価額 | 残高証明書、取引報告書 |
| 自動車 | 登録番号、車名、車台番号、概算額 | 車検証、査定資料 |
| 債権 | 債務者、金額、返済期限、契約内容 | 契約書、振込記録 |
| 債務 | 債権者、残高、返済条件、担保等 | 契約書、残高証明書 |
財産調査と相続放棄の関係
借金が多い可能性がある場合は、財産調査を急いで行い、単純承認、相続放棄、限定承認のいずれを選択するか検討します。
| 選択方法 | 基本的な内容 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 単純承認 | 財産と債務を原則としてすべて承継する | 債務が財産を上回っても負担する可能性があります |
| 相続放棄 | 財産と債務を原則として一切承継しない | 家庭裁判所への申述が必要です |
| 限定承認 | 取得した相続財産の範囲で債務を負担する | 原則として相続人全員で申し立てます |
原則3か月以内に判断する
相続放棄や限定承認は、原則として自己のために相続が開始したことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所へ申述する必要があります。
期限が迫っている場合は、財産調査と並行して専門家へ相談します。
期間伸長を検討する
3か月以内に財産や債務の状況を調査しても、承認するか放棄するか判断できない場合があります。
その場合は、家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てる方法があります。
財産の処分に注意する
相続財産を売却、消費、解約するなどの行為を行うと、相続を承認したと評価され、相続放棄が認められない可能性があります。
相続放棄を検討している場合は、財産を動かす前に弁護士等へ確認します。
一部の財産だけ放棄できない
借金だけを放棄して預貯金や不動産だけを相続するという選択はできません。
相続放棄をすると、原則として財産と債務の両方を承継しない扱いとなります。
遺産分割協議で「何も受け取らない」ことと相続放棄は異なります
遺産分割協議で財産を取得しない内容に合意しても、家庭裁判所で相続放棄をしたことにはなりません。
亡くなった方に債務がある場合、遺産分割協議書で財産を取得しなかった相続人にも、債権者から支払いを求められる可能性があります。
相続財産調査の一般的な流れ
自宅の資料を確認する
通帳、カード、郵便物、登記関係書類、保険証券、契約書、確定申告書などを確認します。
取引先を一覧にする
利用していた金融機関、証券会社、保険会社、カード会社、借入先などを整理します。
必要な証明書を請求する
残高証明書、取引履歴、登記事項証明書、名寄帳、固定資産評価資料などを取得します。
債務を確認する
借入金、カード債務、税金、医療費、施設費、保証債務などを確認します。
財産目録を作成する
確認できた財産と債務を一覧にし、資料の有無や概算額を整理します。
相続方法を判断する
財産と債務の内容を踏まえ、相続放棄や限定承認を検討する必要がないか確認します。
遺産分割協議を行う
相続人全員で財産目録を確認し、誰がどの財産を取得するかを話し合います。
富森行政書士事務所のサポート内容
相続人調査、相続関係図、法定相続情報一覧図、財産調査、財産目録、遺産分割協議書の作成まで、ご希望の範囲に応じて対応します。
戸籍等の収集
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、相続人の現在戸籍などを収集します。
相続人の確定
戸籍を確認し、配偶者、子、父母、兄弟姉妹、代襲相続人などを整理します。
相続関係説明図
亡くなった方と相続人の関係を分かりやすい図にまとめます。
法定相続情報一覧図
一覧図と申出書を作成し、戸籍等をそろえて法務局への申出をサポートします。
財産資料の収集
委任を受けられる範囲で、残高証明書や不動産資料などの取得をサポートします。
財産目録の作成
預貯金、不動産、有価証券、債務などを一覧にまとめます。
協議内容の書面化
相続人全員が合意した財産の分け方を、遺産分割協議書として作成します。
金融機関手続きの案内
預貯金の解約や払戻しに必要となる書類や手続きの流れを整理します。
他士業との連携
相続登記、相続税申告、紛争対応などが必要な場合は、司法書士、税理士、弁護士との連携を検討します。
行政書士が対応できない業務
相続人間で争いがある場合の代理交渉や調停・訴訟対応は、弁護士へ相談する必要があります。
不動産の相続登記は司法書士、相続税申告や具体的な税務判断は税理士の業務となります。
相続手続きサポートの流れ
相続人調査、相続関係図、財産調査、遺産分割協議書の作成まで、ご依頼内容に応じて必要な範囲を確認しながら進めます。
お問い合わせ
亡くなった方との関係、相続人の状況、分かっている財産、遺言書の有無などをお知らせください。
何から始めればよいか分からない場合でも、現在の状況を確認しながら必要な手続きを整理します。
面談・ヒアリング
亡くなった方の氏名、本籍、最後の住所、死亡日、家族関係、財産の手掛かりなどを確認します。
遺産分割協議書のみ、戸籍収集のみ、財産調査を含む一式など、ご希望の依頼範囲も確認します。
必要書類の確認
お手元にある戸籍、通帳、不動産資料、保険証券、遺言書などを確認します。
不足している書類や、追加で取得する必要がある資料を整理します。
相続人調査
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍等を収集し、法定相続人を確定します。
前婚の子、養子、認知した子、代襲相続人、数次相続などがないかも確認します。
相続関係図を作成
収集した戸籍をもとに、亡くなった方と相続人の関係を図にまとめます。
必要に応じて、法定相続情報一覧図の作成と法務局への申出もサポートします。
相続財産を調査
預貯金、不動産、株式、保険、自動車、債権、借入金などの資料を確認します。
委任による取得が可能な範囲で、残高証明書や不動産関係資料等の取得を進めます。
財産目録を作成
確認できたプラスの財産とマイナスの財産を一覧にまとめます。
相続人全員が同じ資料を確認できる状態にし、遺産分割協議の基礎資料とします。
遺産分割協議
相続人全員で、誰がどの財産を取得するかを話し合います。
行政書士は合意内容を確認し、書面化に必要な事項を整理します。
遺産分割協議書を作成
相続人全員が合意した内容に基づき、遺産分割協議書を作成します。
不動産、預貯金、自動車、株式などを手続き先で特定できるよう記載します。
署名・押印
完成した遺産分割協議書を相続人全員が確認し、署名・押印します。
手続き先によっては、相続人全員の印鑑証明書も必要です。
各種名義変更
遺産分割協議書を利用して、預貯金の解約、不動産の相続登記、自動車や株式の名義変更などを進めます。
司法書士や税理士の業務が必要な場合は、必要に応じて連携します。
ご相談時に確認する主な書類
すべての書類がそろっていなくてもご相談いただけます。お手元にある資料を確認し、不足分を整理します。
| 書類 | 主な確認内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 死亡記載のある戸籍 | 死亡日、本籍、戸籍関係 | お手元になければ取得方法を確認します |
| 住民票の除票 | 最後の住所、本籍 | 相続手続きで必要になる場合があります |
| 相続人の戸籍 | 現在の氏名、続柄、生存状況 | 不足分は追加で取得します |
| 遺言書 | 遺言内容、方式、保管方法 | 見つかった場合は開封方法等に注意します |
| 預貯金通帳 | 金融機関、支店、口座、取引履歴 | 古い通帳も確認します |
| キャッシュカード | 利用金融機関、口座の存在 | 通帳のない口座にも注意します |
| 不動産関係書類 | 所在地、地番、家屋番号、評価額 | 課税明細書や登記識別情報等を確認します |
| 証券関係書類 | 証券会社、銘柄、口座、残高 | 年間取引報告書等を確認します |
| 保険証券 | 契約者、被保険者、受取人 | 生命保険・共済等を確認します |
| 借入関係書類 | 債権者、残高、返済条件 | ローン契約書や請求書を確認します |
| 固定資産税納税通知書 | 所有不動産、評価額 | 共有持分や未登記建物にも注意します |
| 確定申告書 | 不動産所得、配当、事業財産等 | 財産調査の手掛かりになります |
| 本人確認書類 | ご依頼者の本人確認 | 運転免許証等を確認します |
書類が見つからない場合の確認方法
- 亡くなった方宛ての郵便物を確認する
- 通帳の入出金履歴を確認する
- スマートフォンやパソコンのアプリを確認する
- 確定申告書や源泉徴収票を確認する
- 固定資産税関係書類を確認する
- 保険料控除証明書を確認する
- カード会社や金融機関からの請求書を確認する
- 事業をしていた場合は決算書等を確認する
必要な業務だけでも一括でも依頼できます
すでに戸籍や財産資料がそろっている場合は、遺産分割協議書の作成だけを依頼することもできます。何も手を付けていない場合は、相続人調査から一括して進められます。
相続人調査のみ
戸籍収集と法定相続人の確認のみを依頼するプランです。
ご自身で財産調査や遺産分割協議書の作成を行う場合に利用できます。
相続関係図のみ
取得済みの戸籍をもとに、相続関係説明図や法定相続情報一覧図を作成します。
戸籍の不足がある場合は追加取得が必要です。
財産調査のみ
分かっている金融機関や不動産を中心に、財産資料を収集して財産目録を作成します。
調査対象や委任の可否によって対応範囲が異なります。
遺産分割協議書のみ
相続人と相続財産が確定し、相続人全員の合意ができている場合に、合意内容を書面化します。
財産資料や戸籍の確認が必要です。
相続手続き一式
戸籍収集、相続人調査、相続関係図、財産調査、財産目録、遺産分割協議書までまとめて対応します。
手続きの全体像が分からない場合に適しています。
法定相続情報一覧図を追加
複数の金融機関や不動産などで相続手続きを行う場合に、法定相続情報一覧図の作成と申出を追加できます。
遺産分割協議・相続人調査等の料金
料金は、相続人の人数、戸籍の通数、転籍の回数、財産の種類、調査先の数、数次相続や代襲相続の有無などによって異なります。
| ご依頼内容 | 報酬の目安 | 主な対応内容 |
|---|---|---|
| 相続人調査 | 33,000円~ | 戸籍収集、法定相続人の確認 |
| 相続関係説明図作成 | 16,500円~ | 戸籍に基づく相続関係図の作成 |
| 法定相続情報一覧図作成 | 33,000円~ | 一覧図・申出書の作成、法務局への申出補助 |
| 財産調査 | 33,000円~ | 預貯金・不動産等の資料確認、財産整理 |
| 財産目録作成 | 22,000円~ | 財産・債務の一覧作成 |
| 遺産分割協議書作成 | 44,000円~ | 合意内容の確認、協議書の作成 |
| 相続人調査・協議書作成セット | 77,000円~ | 戸籍収集、相続関係図、協議書作成 |
| 相続手続きサポート一式 | 110,000円~ | 相続人調査、財産整理、財産目録、協議書作成 |
| 金融機関追加 | 1行11,000円~ | 残高証明書等の取得・相続手続き補助 |
| 不動産追加 | 1物件11,000円~ | 登記事項証明書、評価資料等の確認 |
追加料金が発生しやすいケース
- 相続人が多数いる
- 亡くなった方に転籍が多い
- 兄弟姉妹や甥・姪が相続人となる
- 代襲相続が発生している
- 数次相続が発生している
- 相続人の一部が海外にいる
- 相続人の住所調査が必要である
- 金融機関や証券会社が多数ある
- 不動産が複数の市区町村にある
- 非上場株式や事業用財産がある
- 財産資料がほとんど残っていない
- 複数の遺産分割協議書が必要である
戸籍取得費用や各種実費は別途必要です
行政書士報酬とは別に、戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍、住民票、登記事項証明書、固定資産評価証明書、残高証明書等の取得費用が必要です。
郵送料、交通費、金融機関所定の手数料などが発生する場合もあります。
相続手続きのご相談事例
相続人が分からない
亡くなった方に離婚歴があり、前婚の子がいるか分からないため、出生から死亡までの戸籍を収集して相続人を調査するケースです。
兄弟姉妹が相続人
子がおらず、父母も亡くなっているため、兄弟姉妹や甥・姪まで戸籍を調査するケースです。
実家と預金を分けたい
長男が実家を取得し、他の相続人が預貯金を取得する内容で、遺産分割協議書を作成するケースです。
不動産しか財産がない
一人が不動産を取得し、他の相続人へ代償金を支払う代償分割の内容を協議書に記載するケースです。
相続人と疎遠
長期間連絡を取っていない相続人について、戸籍の附票等から住所を確認し、相続発生を知らせるケースです。
財産が分からない
通帳や郵便物、固定資産税関係書類などを確認し、預貯金、不動産、保険、借入金を整理するケースです。
数次相続が発生
祖父の相続手続きが終わらないまま父も亡くなり、複数の相続関係を整理して協議書を作成するケースです。
金融機関が複数ある
複数の銀行や証券会社で相続手続きを行うため、法定相続情報一覧図を取得するケースです。
借金が心配
ローンやカード債務の可能性があるため、財産と債務を調査し、相続放棄を検討するケースです。
遺産分割協議・相続人調査のよくある質問
相続人調査から遺産分割協議書の作成までサポートします
相続手続きを進めるためには、誰が相続人になるのか、どのような財産や債務があるのかを正確に確認する必要があります。 戸籍の確認が不十分なまま遺産分割協議を行うと、後から前婚の子や代襲相続人などが判明し、手続きをやり直さなければならない可能性があります。 また、預貯金や不動産だけでなく、借入金、未払金、保証債務なども含めて財産状況を整理することが大切です。 富森行政書士事務所では、戸籍収集、相続人調査、相続関係説明図、法定相続情報一覧図、財産調査、財産目録、遺産分割協議書の作成まで、ご希望の範囲に応じてサポートします。
