半年で約1500件!?上野・アメ横で発生した道路交通法違反の一斉摘発とは?【道路使用・占有許可について行政書士が徹底解説】

上野・アメ横で半年間に約1,500件の道路交通法違反が摘発された背景とは?道路使用許可と道路占用許可の違いや、店舗・事業者が知っておくべきルール、無許可営業のリスクについて行政書士が分かりやすく解説します。


目次

半年で約1,500件!?上野・アメ横で発生した道路交通法違反の一斉摘発とは?

東京都台東区の上野・アメ横周辺では、歩道や道路を無断で使用した営業や商品の陳列などに対し、警察による集中的な取締りが実施されました。

報道によると、約半年間で道路交通法違反など約1,500件が摘発されており、大きな話題となっています。

このニュースを見て、

「店の前に商品を置くだけでも違反なの?」
「道路使用許可と道路占用許可は何が違う?」
「イベントや工事でも許可が必要?」

と疑問を持った方も多いのではないでしょうか。

実際、道路は自由に使えるように見えても、法律によって厳しく利用方法が定められています。

今回は行政書士の立場から、道路使用許可・道路占用許可の違い、今回の摘発内容、事業者が注意すべきポイントについて分かりやすく解説します。


なぜアメ横で大規模な取締りが行われたのか

アメ横は国内外から多くの観光客が訪れる人気スポットです。

しかし一方で、

・商品を歩道にはみ出して陳列する
・道路上で販売を行う
・看板を道路にはみ出して設置する
・通行を妨げる形で営業する

といったケースが以前から問題視されていました。

歩行者が安全に通行できなくなるだけでなく、緊急車両の通行や災害時の避難にも支障を及ぼす可能性があります。

そのため警視庁は継続的な指導と取締りを実施し、半年で約1,500件という大規模な摘発につながりました。


道路は誰のもの?

道路は国や都道府県、市区町村などが管理する公共施設です。

そのため、

「店の前だから自由に使える」

というわけではありません。

店舗の敷地を一歩でも出て道路部分を利用する場合には、法律上のルールが適用されます。


道路使用許可とは

道路使用許可とは、道路交通法に基づき警察署長が許可する制度です。

道路を本来の通行目的以外に利用する場合に必要になります。

主な例

・道路工事
・電気工事
・ガス工事
・通信工事
・高所作業車の使用
・クレーン作業
・道路イベント
・祭り
・映画撮影
・テレビ撮影
・パレード
・チラシ配布
・道路上での販売行為

つまり、

「道路を一時的に使用する」

場合に必要となる許可です。


道路占用許可とは

道路占用許可は道路法に基づき道路管理者が行う許可です。

道路上に一定期間工作物などを設置する場合に必要になります。

主な例

・看板
・電柱
・地下配管
・上下水道
・ガス管
・電線
・足場
・仮囲い
・工事用設備

こちらは比較的長期間道路を使用するケースが対象です。


道路使用許可と道路占用許可の違い

項目道路使用許可道路占用許可
根拠法道路交通法道路法
許可する機関警察署道路管理者
目的道路を一時的に使用する道路を継続的に使用する
対象イベント・工事・撮影など看板・足場・配管など
期間比較的短期間比較的長期間

両方の許可が必要になるケースもある

意外と知られていませんが、道路使用許可だけでは足りないケースがあります。

例えば、

建物改修工事で歩道に足場を設置する場合

このケースでは、

・道路占用許可
・道路使用許可

の両方が必要になることがあります。

道路管理者と警察では役割が異なるためです。


店舗前の商品陳列は違法になる?

結論から言えば、道路にはみ出して商品を陳列すると違法になる可能性があります。

例えば、

・ワゴン販売
・野菜販売
・洋服ラック
・立て看板
・のぼり旗
・商品棚

などが歩道にはみ出しているケースです。

「少しだけだから大丈夫」

と思っていても、歩行者の通行を妨げれば違反となる可能性があります。

今回のアメ横の取締りでも、このようなケースが多数対象になったと報じられています。


工事会社が特に注意すべき道路使用許可

行政書士が最も相談を受けるのは工事関係です。

例えば、

・電気工事
・通信工事
・空調工事
・設備工事
・ガス工事
・水道工事
・舗装工事

では道路使用許可が必要になるケースが非常に多くあります。

よくある作業

・高所作業車を使用する

・道路に資材を置く

・片側交互通行を行う

・交通誘導員を配置する

・クレーン車を使用する

・道路を一部規制する

これらは無許可で行うことはできません。


道路使用許可の申請に必要な書類

一般的には次のような書類を提出します。

チェックリスト

□ 道路使用許可申請書

□ 案内図

□ 現場周辺図

□ 道路使用状況図

□ 作業図

□ 交通規制図

□ 工程表

□ 使用車両一覧

□ 誘導員配置図

□ 写真

工事内容によって必要書類は変わります。


道路使用許可取得までの流れ

道路使用許可は、工事を始める直前に申請すればよいというものではありません。

工事内容によっては図面の修正や警察との協議が必要になることもあるため、余裕を持って準備することが重要です。

STEP1 作業内容を確認する

まずは作業内容を整理します。

確認する主な内容

・どこで工事を行うのか

・何日間使用するのか

・道路をどの程度使用するのか

・車線規制はあるか

・高所作業車やクレーンを使用するか

・歩行者の通行に影響があるか

作業内容によって必要な図面や添付書類が変わります。


STEP2 必要書類を作成する

道路使用許可では、現場の状況が分かる資料が重要です。

特に工事申請では、

・案内図

・道路使用状況図

・交通規制図

・現場写真

などの精度が求められます。

図面が分かりにくい場合には、警察から補正を求められることもあります。


STEP3 警察署へ申請する

申請先は工事現場を管轄する警察署です。

東京都だけでも警察署ごとに運用が異なる場合があるため、事前相談を行うケースも少なくありません。


STEP4 許可証を受け取る

審査が完了すると道路使用許可証が交付されます。

許可証に記載された条件を守りながら作業を実施します。


無許可で道路を使用するとどうなる?

道路使用許可が必要にもかかわらず無許可で道路を使用した場合、道路交通法違反となる可能性があります。

また、単に行政指導で終わるとは限りません。

場合によっては、

・工事の中止

・営業の停止

・刑事罰

・警察による指導

・信用の低下

など、大きな影響を受けることがあります。

特に公共工事や大手企業からの受注では、コンプライアンスが厳しく求められるため、無許可施工は企業の信用問題にも発展します。


実際によくある相談事例

ケース1 電気工事会社

高所作業車を使用して街路灯を交換したい。

必要になることが多いもの

・道路使用許可

状況によっては道路占用許可も必要になる場合があります。


ケース2 建築会社

歩道に足場を設置して外壁工事を行う。

必要になることが多いもの

・道路使用許可

・道路占用許可

両方の許可が必要となる代表例です。


ケース3 通信工事

道路の一車線を規制して通信ケーブル工事を行う。

必要になることが多いもの

・道路使用許可

交通規制図や誘導員配置図も重要になります。


ケース4 店舗

店舗前に商品を並べて販売したい。

道路にはみ出す場合には道路交通法などに抵触する可能性があり、十分な注意が必要です。

「短時間だから」「少しだけだから」という理由で適法になるわけではありません。


道路使用許可が必要か迷ったときのチェックリスト

次の項目に当てはまる場合は、一度確認することをおすすめします。

□ 道路上で工事を行う

□ 高所作業車を使用する

□ クレーン車を使用する

□ 足場を設置する

□ 歩道を使用する

□ 道路に資材を置く

□ 車線規制を行う

□ 通行止めを行う

□ イベントを開催する

□ 撮影を行う

一つでも該当する場合は、道路使用許可や道路占用許可が必要となる可能性があります。


よくある質問

Q. 店舗の前なら自由に使えますか?

いいえ。

店舗前であっても道路は公共のものです。道路にはみ出して使用する場合には法律上の規制を受けます。


Q. 駐車場内の工事でも道路使用許可は必要ですか?

工事が敷地内だけで完結する場合は不要なことが多いです。

ただし、高所作業車や資材が道路にはみ出す場合は必要になることがあります。


Q. 土日だけの工事でも申請は必要ですか?

必要です。

工事期間が短くても、道路を使用するのであれば許可が必要になる場合があります。


Q. 行政書士に依頼するメリットはありますか?

あります。

現場状況に応じた必要書類の作成や図面の確認、警察署への申請手続きまで一括で任せられるため、本業に集中できます。

また、複雑な交通規制を伴う案件や複数日の工事でもスムーズな申請が期待できます。


まとめ

今回、上野・アメ横で行われた約1,500件の一斉摘発は、「少しくらいなら問題ない」という認識が大きなリスクにつながることを示した事例といえます。

道路は誰もが安全に利用する公共の空間であり、事業者や店舗が自由に使用できるものではありません。

工事やイベント、店舗営業などで道路を使用する場合には、道路使用許可や道路占用許可が必要になるケースがあります。

「この工事は許可が必要なのか分からない」「道路使用許可と道路占用許可のどちらを取得すべきか判断できない」という場合は、事前に専門家へ相談することで、スムーズかつ適法に手続きを進めることができます。


道路使用許可・道路占用許可のご相談は富森行政書士事務所へお任せください。

工事会社様、設備会社様、電気工事会社様、通信工事会社様など、多様な案件に対応しております。必要書類の作成から申請まで丁寧にサポートいたします。

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