離婚時の公正証書とは?作成するメリット・流れ・費用を行政書士が分かりやすく解説

離婚をする際、

  • 「養育費を払うと言っていたのに払われない」
  • 「財産分与の約束が曖昧だった」
  • 「言った・言わないのトラブルになった」

という問題は非常に多く発生します。

こうしたトラブルを防ぐために重要なのが、「離婚協議書」や「公正証書」の作成です。

特に、お子様がいる場合や、お金の支払いが発生する場合には、公正証書を作成しておくことを強くおすすめします。

本記事では、離婚時の公正証書について、

  • 公正証書とは何か
  • 作成するメリット
  • 記載内容
  • 作成手順
  • 必要書類
  • 費用
  • 実際のトラブル例

などを、法律初心者の方にも分かりやすく解説します。


離婚時の公正証書とは?

離婚時の公正証書とは、夫婦間で決めた離婚条件を、日本公証人連合会の公証人が正式な公文書として作成した書類のことです。

簡単に言えば、

「離婚の約束事を法的に強い形で書面化する手続き」

です。


離婚協議書との違い

まず混同されやすいのが「離婚協議書」との違いです。

項目離婚協議書公正証書
作成者夫婦公証人
法的証拠力ある非常に強い
強制執行原則できない条件付きで可能
保管自分で保管公証役場で保管
紛失時再作成困難再発行可能

公正証書を作成する最大のメリット

目次

養育費を強制執行できる

最大のメリットはこれです。

例えば、

「毎月5万円の養育費を払う」

と約束していても、口約束だけでは支払いが止まるケースが少なくありません。

しかし、公正証書に

「強制執行認諾条項」

を入れておけば、裁判をせずに給与差押え等が可能になります。


強制執行認諾条項とは?

難しい言葉ですが、簡単に言えば、

「支払わなかったら差押えされても構いません」

という約束です。

この条項があることで、未払い時の対応が大きく変わります。


こんな方は公正証書を作るべき

以下に当てはまる場合、公正証書の作成をおすすめします。

チェックリスト

□ 未成年の子どもがいる
□ 養育費を取り決める
□ 慰謝料の支払いがある
□ 財産分与がある
□ 分割払いがある
□ 住宅ローンがある
□ 将来トラブルになりそう
□ 相手を信用しきれない

1つでも該当する場合は、公正証書を検討する価値があります。


離婚公正証書に記載する内容

1.離婚の合意

双方が離婚に合意していることを記載します。


2.親権

未成年の子どもがいる場合、親権者を決める必要があります。

親権とは?

子どもの監護や教育を行う権利・義務のことです。


3.養育費

養育費では、

  • 月額
  • 支払日
  • 支払期間
  • 振込先

などを決めます。

  • 毎月5万円
  • 20歳まで支払う
  • 毎月末払い

4.面会交流

子どもと会うルールを決めます。

  • 月1回
  • 長期休暇中
  • オンライン面会可

5.財産分与

婚姻中に築いた財産を分けることです。

対象例

財産対象になる可能性
預貯金
自宅マンション
自動車
保険
結婚前の財産×

6.慰謝料

不貞行為(浮気)やDV等がある場合に定めることがあります。


7.清算条項

「今後お互いに追加請求しない」

という非常に重要な条項です。

後々の紛争防止に役立ちます。


東京都墨田区の実例イメージ

ケース例

東京都墨田区在住のAさん(30代女性)は、夫との協議離婚を進めていました。

子どもが1人おり、

  • 養育費 月5万円
  • 面会交流 月1回
  • 財産分与 100万円

を取り決めました。

しかしAさんは、

「将来養育費が止まったら困る」

という不安を抱えていました。

そこで離婚公正証書を作成し、強制執行認諾条項を入れました。

その結果、後日支払いが滞った際にも、法的手続きがスムーズに進められる状態を確保できました。


公正証書作成の流れ

① 夫婦で条件を決める

まずは、

  • 養育費
  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 面会交流

などを協議します。


② 離婚協議書案を作成

合意内容を書面化します。

行政書士が文案作成をサポートするケースも多くあります。


③ 公証役場へ予約

公証役場へ連絡し、作成日を予約します。

東京都内にも複数の公証役場があります。


公証役場とは?

公証役場とは、公証人が公正証書を作成する公的機関です。

公証人は元裁判官や元検察官など、法律実務経験者が務めています。


④ 必要書類提出

主な必要書類は以下です。

書類内容
戸籍謄本夫婦関係確認
身分証本人確認
印鑑証明書実印確認
年金情報年金分割時
不動産資料財産分与時

⑤ 公正証書作成

当日、公証役場で署名押印を行います。


公正証書作成費用

費用は内容によって異なります。

主な費用

内容費用目安
公証人手数料数万円程度
戸籍取得費数百円
印鑑証明書数百円
行政書士報酬事務所による

公正証書を作らないリスク

よくあるトラブル

養育費未払い

離婚後に支払いが止まるケース。


財産分与トラブル

「そんな約束していない」と争いになるケース。


面会交流トラブル

子どもに会わせてもらえないケース。


行政書士に依頼するメリット

行政書士に依頼することで、

  • 条項漏れ防止
  • 法的に整理された文案作成
  • 公証役場との調整
  • 必要書類案内

などのサポートを受けられます。


ただし注意点

行政書士は、

  • 相手との代理交渉
  • 訴訟対応
  • 調停代理

はできません。

すでに紛争化している場合は、弁護士への相談が必要になる場合があります。


まとめ

離婚時の公正証書は、将来のトラブル防止に非常に重要です。

特に、

  • 養育費
  • 慰謝料
  • 財産分与

など、お金に関する取り決めがある場合は、公正証書を作成しておくことで安心につながります。

「とりあえず離婚届だけ提出した」

という状態は、後々大きなトラブルになることも少なくありません。

離婚後の生活を安心してスタートするためにも、しっかり書面化しておくことをおすすめします。


離婚協議書・公正証書作成のご相談は富森行政書士事務所へ

富森行政書士事務所では、

  • 離婚協議書作成サポート
  • 公正証書文案作成
  • 公証役場手続きサポート
  • 必要書類案内

などを行っております。

まずはお気軽にご相談ください。

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