「遺言書ってどれがいいの?」自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを行政書士がわかりやすく解説

遺言はどれがいいの?
――自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを行政書士がわかりやすく解説
「遺言書は作ったほうがいいと聞くけれど、
どの遺言が正解なのかわからない」
「自筆証書遺言と公正証書遺言、
何がどう違うのか難しい」
相続のご相談を受ける中で、こうしたお声は非常に多く聞かれます。
遺言書は、残された家族のトラブルを防ぐための大切な法的書面ですが、
種類を間違えると、
- 無効になってしまう
- 家族がかえって揉めてしまう
- 相続手続きが進まない
といった事態を招くこともあります。
本記事では、
**「遺言はどれがいいのか?」**という疑問について、
自筆証書遺言と公正証書遺言の違いを中心に、
富森行政書士事務所の行政書士が、法律初心者の方にもわかりやすく解説します。
1.そもそも「遺言書」とは何か?
(1)遺言書の役割
遺言書とは、
自分が亡くなった後に、
- 財産を誰に渡すのか
- どのように分けるのか
を、法律上有効な形で意思表示する書面です。
遺言書があることで、
- 相続人同士の話し合い(遺産分割協議)を省略できる
- 相続争いを防止できる
- 特定の人に確実に財産を残せる
といった大きなメリットがあります。
(2)遺言書がないとどうなる?
遺言書がない場合、相続は次の流れになります。
被相続人死亡
↓
相続人全員で遺産分割協議
↓
全員の合意が必要
一人でも反対すると、
相続手続きが止まってしまうのが現実です。
2.遺言書の種類は主に2つ
一般の方が利用する遺言書は、主に次の2種類です。
| 種類 | 概要 |
|---|---|
| 自筆証書遺言 | 本人が自分で書く遺言 |
| 公正証書遺言 | 公証人が作成する遺言 |
それぞれに、はっきりとしたメリット・デメリットがあります。
3.自筆証書遺言とは?
(1)自筆証書遺言の概要
自筆証書遺言とは、
遺言者本人が、
- 本文を自分で書き
- 日付と署名を記載し
- 押印する
ことで成立する遺言書です。
(2)自筆証書遺言のメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 費用が安い | 原則無料 |
| 手軽 | 思い立ったときに作成可能 |
| 内容を秘密にできる | 誰にも知られずに作れる |
(3)自筆証書遺言のデメリット
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 無効リスク | 書き方を間違えると無効 |
| 紛失・改ざん | 見つからない可能性 |
| 家庭裁判所の検認 | 原則必要 |
(4)実例①:自筆証書遺言が無効になったケース
父が自筆で遺言を書いていたが、
日付が「令和◯年◯月吉日」となっていた。
この場合、
日付が特定できないため無効と判断される可能性があります。
4.公正証書遺言とは?
(1)公正証書遺言の概要
公正証書遺言とは、
公証役場で、
- 公証人が内容を確認し
- 法律に従って作成する
遺言書です。
(2)公正証書遺言のメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 無効になりにくい | 法律の専門家が作成 |
| 原本が残る | 公証役場で保管 |
| 検認不要 | 相続手続きがスムーズ |
(3)公正証書遺言のデメリット
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 費用がかかる | 数万円〜 |
| 証人が必要 | 原則2名 |
| 手続きが必要 | 事前準備が必要 |
(4)実例②:公正証書遺言で争いを防げたケース
再婚家庭で、前妻との子と後妻がいるケース。
公正証書遺言で財産配分を明確にした結果、
相続争いが一切起きなかった。
5.【図表】自筆証書遺言と公正証書遺言の比較
| 項目 | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
|---|---|---|
| 作成方法 | 自分で書く | 公証人が作成 |
| 費用 | ほぼ無料 | 数万円〜 |
| 無効リスク | 高い | 低い |
| 紛失の恐れ | あり | なし |
| 検認 | 必要 | 不要 |
6.結局、どちらを選べばいいのか?
(1)自筆証書遺言が向いている人
- 財産が少ない
- 相続人が少なく関係が良好
- 費用をかけたくない
(2)公正証書遺言が向いている人
- 不動産がある
- 相続人が多い・複雑
- 再婚・内縁関係がある
- 絶対に無効にしたくない
7.専門用語の補足説明
検認
家庭裁判所が遺言書の存在を確認する手続き。
公証人
法務大臣が任命する法律の専門職。
遺留分
法律で保障された最低限の取り分。
8.不明点について
- どの程度の内容なら自筆で十分か
- 将来の法改正の影響
これらについては、
一律の基準はなく、不明な部分もあります。
そのため、個別事情に応じた判断が必要です。
9.まとめ|「どの遺言がいいか」は人によって違う
遺言書に万能な正解はありません。
大切なのは、
- ご自身の家族構成
- 財産の内容
- 将来のトラブルリスク
を踏まえて、最適な遺言を選ぶことです。
富森行政書士事務所へのご相談のご案内
- 遺言書を作りたいが、どれが良いかわからない
- 自筆証書遺言が有効か確認したい
- 公正証書遺言の作成をサポートしてほしい
- 相続対策を含めて相談したい
このようなお悩みがございましたら、
相続・遺言を専門とする富森行政書士事務所まで、ぜひご相談ください。
遺言書は、
「元気な今」だからこそ作れる大切な備えです。
初回のご相談から丁寧に対応いたしますので、
どうぞお気軽にお問い合わせください。
