公正証書遺言の流れ

■公正証書遺言の流れ(一般的な手順)

目次

① 財産と相続関係の整理

まず、ご自身の財産と法定相続人を整理します。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 株式
  • 保険
  • 貴金属等

併せて、

  • 配偶者
  • 親族関係
    などを確認します。

② 遺言内容の検討

次に「誰に何を残すか」を考えます。

例)

  • 自宅は妻へ
  • 預金の○%を子へ
  • 特定の子に多く渡したい
    など

必要に応じて、遺言執行者も定めます。


③ 専門家・公証人との事前相談

行政書士・公証人と内容を調整します。
特に以下の点を確認します

  • 法律的に問題がないか
  • 遺留分侵害の有無
  • 内容の表現方法

④ 必要書類を準備

一般的に必要な書類は以下のとおりです

本人関係

  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類

相続関係

  • 戸籍謄本
  • 住民票

財産関係

  • 固定資産評価証明
  • 登記事項証明書
  • 通帳コピー など

※ケースにより異なります


⑤ 公証役場で文案作成

準備した内容をもとに、公証人が正式な文案を作成します。
行政書士が代行すると、本人は確認だけで済む場合が多いです。


⑥ 公証役場で遺言書作成(署名押印)

公証役場にて

  • 本人確認
  • 遺言内容の読み上げ
  • 署名押印

これで 正式な公正証書遺言 が作成されます。


⑦ 保管・写しの受領

公証役場で原本が保管されます。
本人は

  • 正本
  • 謄本
    を受け取ります。

紛失の心配がほぼありません。


■流れのまとめ

  1. 財産と相続関係の整理
  2. 内容決定
  3. 公証人・専門家と相談
  4. 必要書類の準備
  5. 文案確認
  6. 公証役場で作成
  7. 保管・写し受取

■所要期間の目安

通常は 1〜2ヶ月
内容が複雑な場合はもう少し必要になります。


■費用の目安

  • 公証役場手数料(財産額による)
  • 証人費用(必要な場合)
  • 行政書士費用

※財産額によって公証手数料が変動します。


■行政書士がサポートできる内容

  • 財産整理のアドバイス
  • 文案作成
  • 必要書類収集
  • 公証役場との調整
  • 証人手配
  • 遺言執行の受任

「手続きの負担をできる限り減らしたい」という方に非常に有効です。


■まとめ

公正証書遺言は最も安全で確実な遺言書です。
方式不備による無効リスクがなく、紛失の心配もありません。


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この記事を書いた人

東京都行政書士会墨田支部所属の富森翔太です。
相続、許認可、会社設立等の業務を行なっています。
行政や法律に関する疑問や手続きについてわかりやすく発信していきます。

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