「公共工事(こうきょうこうじ)」は、国や地方自治体(県・市など)が発注する建設工事のことで、入札(にゅうさつ)制度を通して業者が決まります。
以下のような流れで決定されます👇
目次
🏢 公共工事とは?
国や自治体など公共機関が発注者となって行う工事のこと。
たとえば:
- 道路・橋・トンネル
- 学校・市役所などの公共建築物
- 河川・港湾・下水道などのインフラ整備
などが代表的です。
⚙️ 公共工事が決まるまでの流れ
① 計画・予算の決定
まず、国や自治体が
「どの地域に、どんな施設を、いくらで作るか」
を計画します。
これは毎年の予算審議で決まり、国なら国会、自治体なら議会の承認を受けます。
② 設計・積算
設計事務所などが図面を作成し、役所が**工事費の見積(積算)**を行います。
これにより「この工事にいくらかかるか」の基準ができあがります。
③ 入札公告(こうこく)
次に、役所が「この工事をやりたい会社を募集します」という告知を出します。
これが入札公告です。
公告は以下のようなところに出ます:
- 官報(国の公告)
- 自治体のホームページ
- 入札情報サービス(PPIなど)
④ 入札・審査
応募した建設会社が、**見積金額(入札額)**を提出します。
提出方法には次の2種類があります:
| 方式 | 内容 |
|---|---|
| 一般競争入札 | 条件を満たす業者なら誰でも参加OK |
| 指名競争入札 | 行政が選んだ数社だけが参加できる |
| 随意契約 | 特殊なケース(緊急工事・小規模など)で直接契約 |
そして、
- 価格が安いだけでなく
- 技術力、安全性、過去の実績、社会的信用など
も総合的に審査されます。
この方式を「総合評価落札方式」といいます。
⑤ 落札・契約
審査の結果、最も条件の良い業者が「落札者」となります。
落札した会社と発注者(行政)が正式に契約を結び、工事が始まります。
⑥ 工事の実施・検査
工事中は役所の担当者が進捗や品質をチェックします。
完成後には「完成検査」を受けて、合格すると引き渡しとなります。
💡 まとめ:公共工事の決まり方
1️⃣ 行政が計画・予算を決める
2️⃣ 設計・見積を行う
3️⃣ 入札公告を出す
4️⃣ 建設会社が入札に参加
5️⃣ 価格・技術を審査
6️⃣ 落札した会社が契約・施工
🧱 補足:公共工事を請け負うには?
建設会社が公共工事に参加するには、以下の資格・登録が必要です。
| 必要な資格 | 内容 |
|---|---|
| 建設業許可 | 国土交通省または都道府県の許可 |
| 経営事項審査(経審) | 経営状況や技術力の評価を受ける |
| 入札参加資格申請 | 自治体ごとに登録が必要 |
これらを整えておくと、公共工事の入札に参加できます。


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